安倍政権に必要なのは「誠実、慎重」の2語―中国専門家

Record China    2014年11月28日(金) 15時40分

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24日、日中関係は現在、非常にデリケートな段階にある。日中関係は2年以上膠着状態が続き、上層部の往来は中断し、重要分野の協力にも影響が及び、国民の相互好感度は右肩下がりだ。写真は靖国神社。

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2014年11月24日、日中関係は現在、非常にデリケートな段階にある。日中関係は2年以上膠着状態が続き、上層部の往来は中断し、重要分野の協力にも影響が及び、国民の相互好感度は右肩下がりだ。それでも世論調査は、依然として大多数の両国民が互いにとっての日中関係の重要性を認識していることを示している。11月上旬、日中は日中関係の取り扱いと改善について4つの原則的共通認識にいたった。続いて、習近平(シー・ジンピン)国家主席がアジア太平洋経済協力(APEC)会議非公式首脳会議出席のため訪中した日本の安倍晋三首相と会談した。両国関係は今後、改善と発展の正常な軌道へと向かうのだろうか。(文:賈秀東(ジア・シウドン)中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

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安倍首相は会談で、4つの原則的共通認識を実行に移し、問題を適切に取り扱い、これを新たな出発点として両国の戦略的互恵関係の改善と発展を促す意向を表明した。会談後も報道陣に「日中両国が戦略的互恵関係の原点に立ち戻り、日中関係が改善へと向かう第一歩だと考えている」と表明した。

だがその言葉がまだ耳に残っているうちに、日本の岸田文雄外相と内閣は4つの原則的共通認識について一方的な解釈を示した。岸田外相の参院外交防衛委員会での発言、および内閣の尖閣諸島靖国神社の問題についての答弁書は、表面上は4つの原則的共通認識を直接、公然とは否定していないが、その言葉の選び方と言外の意味は、4つの原則的共通認識の扱いと実行における日本側の誠意に疑念を抱かざるを得ないものだ。日本政府側のこうした姿勢表明は、4つの原則的共通認識の日本側に対する拘束力を弱める企てであり、日本が誤った立場を固守する可能性があるとともに、中国側に対して実質的譲歩はしていないことを示そうとしていることを暗示している。

もし安倍政権が対中関係の改善を心から希望するのなら、日中関係の重要性を日本国民にはっきりと伝え、4つの原則的共通認識実行の意義を説明するとともに、実際のステップを踏んで対中関係の立て直しを進めるべきだ。あらゆる手を尽くして4つの原則的共通認識の精神を回避、さらには歪曲するべきではないのだ。

日中関係の改善と発展という大局のため、中国側は小異を残して大同につく精神に基づき、現在の両国関係の重大な問題について日本側と4つの原則的共通認識を形成し、双方共に受け入れ可能な言葉で両国関係発展のために改めて方向性を確認し、ロードマップを定めた。4つの原則的共通認識の内容は「原則的なもの」であり、随意的なものではなく、ましてや好きなように歪めることのできるグミではなく、日中関係の改善に向けて重要な環境を整えることが目的だ。

4つの原則的共通認識と首脳会談の問題について、中国側は安倍政権に対して、その言葉以上に行動を見る姿勢を取っている。これは両国関係の改善に対する中国側の期待と誠意をはっきりと示すと同時に、対中関係をしっかりと取り扱う誠意が日本政府にない事への警戒感も浮き彫りにしている。立身処世は誠信を本とすべきである。信無くば国立たず。儒家文化圏の一部である日本にとって、こうした道理を理解するのは難しくないはずだ。

もし日本側が尖閣や歴史の問題で「持病が再発し」、再び信用を失えば、日中関係の改善は遙か先のこととなり、日本が「片隅に追いやられる」のも不可逆の道となる。

4つの原則的共通認識を骨抜きにすることは許されない。日本に必要なのは「誠実、慎重」の2語である。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)

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