Record China 2014年12月1日(月) 5時40分
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26日、世界の販売台数トップに踊り出たトヨタ自動車は、2012年から2年連続で販売台数トップを維持している。世界では好調のように見えるトヨタだが、中国市場ではなかなか調子が出ないようだ。写真は上海万博に使われたエコカー。
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2014年11月26日、世界の販売台数トップに踊り出たトヨタ自動車は、2012年から2年連続で販売台数トップを維持している。世界では好調のように見えるトヨタだが、中国市場ではなかなか調子が出ないようだ。合弁の一汽豊田と広汽豊田はいずれも予想販売台数の引き下げに踏み切った。トヨタの不振は、切り札である新エネルギー車実現が遅れていることも原因の一つ。トヨタは中国では、世界2位のフォルクスワーゲンには大きく水を開けられ、世界5位のフォードにも遅れを取っている。中国経済週刊が伝えた。
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新エネルギー車技術は、トヨタを世界のメーカーにした。トヨタ社自身のデータによると、1997年8月に最初のプリウスが発売されてから、トヨタは17年間で705万3000台のハイブリッド車を販売してきた。その17年間、トヨタはほかのメーカーが入って来られないようにするため、ハイブリッドエンジンにかかわる一連の特許を獲得し、他社に対する「技術の罠」を設けた。
トヨタに近いある関係者によると、中国企業はこれまで、技術面での突破を実現しても、これをすぐに使用することができなかった。「技術の罠」にかかれば、トヨタに訴えられる可能性があったためだ。工業・情報化部(省)の苗[土干](ミャオ・ウェイ)部長は、「これまでのハイブリッドエンジンはトヨタが中心で、『技術の罠』が設けられているために、触れられない」と語る。
トヨタの「技術の罠」を回避するため、中国の自動車メーカーは新たな道を切り開かざるを得なかった。
このほど閉幕した「第16回中国国際工業博覧会」に参加した台湾の電子デバイス大手「デルタ電子」の海英俊(ハイ・インジュン)董事長によると、トヨタの組織には隙間がなく、外部の企業はなかなか入っていくことができない。デルタ電子はそのため、4、5年前から新エネルギー車の分野に乗り出し、新エネルギー車の動力系統と中核部品ですでに大きな成果を上げてきた。2010年には、国内自主ブランドの車種を改造した1800ccの航続距離延長型プラグインハイブリッドカーと電気自動車を発表した。新エネルギー車の周辺機器、充電設備や車載電子機器でも、デルタ電子は世界の先頭集団にある。
独自のハイブリッドカーを打ち出す中国の自動車メーカー「比亜迪(BYD)」の職員は、トヨタの厳しい特許の制御によって、国内メーカーの多くが自主開発能力を高めることになったと分析する。パラレル式システムを採用したBYD社の「秦」は、構造設計面ですでに大きな突破を実現している。
トヨタは技術特許を守った代償に、中国市場を失うこととなった。広汽豊田に近いある関係者によると、トヨタがハイブリッドエンジン技術を囲い込んだために、中国企業は電気自動車とプラグインハイブリッドカーで攻めるしかなくなった。新エネルギー車の政府補助金は、電気自動車とプラグインハイブリッドカーだけを補助することとなり、トヨタのハイブリッドカーは対象から外れることとなった。
中国の公認と政府の補助を受けられなかったのが、トヨタには致命的打撃となった。トヨタのハイブリッドカーはなかなか中国市場に入ることができず、広汽豊田のハイブリッドカー「カムリ・尊瑞」はこれまでわずか1万台前後しか売れていない。月間販売台数は、新エネルギー車の補助を受けるBYDの「秦」にはるかに及ばない。
「市場での販売がうまく行っていないうちから、特許が期限切れになろうとしている」。広汽豊田のある内部関係者によると、特許が切れれば、ほかの自動車メーカーも安心してハイブリッドカーを開発できるようになり、トヨタがしかける法的リスクに遭遇することもなくなる。
中国の新エネルギー車の巨大な市場がほかの自動車メーカーに奪われているのを前に、トヨタも遅まきながら妥協を始めた。広汽豊田は最近、「領志」という名の新たな合弁自主ブランドを発表した。上述した広汽豊田の内部関係者によると、領志は来年、最初の電気自動車を発表することになっているが、将来的には電動自動車以外の展開の可能性もあるという。(提供/人民網日本語版・翻訳/MA・編集/武藤)
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