Record China 2014年12月13日(土) 7時46分
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12日、安倍晋三首相は衆議院を解散し、今月14日に総選挙を行うと発表した。日本の首相は衆議院で選出され、衆議院議員の任期は4年間だ。写真は東京。
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2014年12月12日、安倍晋三首相は衆議院を解散し、今月14日に総選挙を行うと発表した。日本の首相は衆議院で選出され、衆議院議員の任期は4年間だ。前回の選挙は2012年12月に実施されており、次回は16年12月の予定で、今回の選挙は2年前倒しで行われることになる。証券時報が伝えた。
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内閣制を取る体制では、前倒しで選挙が行われる状況には次の2パターンがある。1つは内閣に信任を得られず、やむなく前倒し選挙で国民に信を問う場合。もう1つは本来の選挙日が近づき、政権与党が自分たちに都合のよい時を選んで前倒し選挙を行い、戦いを有利に進め、政権を担う期間を引き延ばそうとする場合だ。たとえば1980年代に英国のサッチャー大統領(当時)は2回の前倒し選挙を行って勝利を収め、長期政権を可能にした。
だが安倍政権のこのたびの前倒し選挙では、自民党にとって特に好材料というものはない。安倍首相の就任当時は支持率が非常に高く、与党は議会で絶対安定多数を占めており、近年まれにみる安定した内閣となっていた。だが最近発表された調査結果をみると、支持率は就任以来の最低に落ち込み、有権者の3分の1は安倍政権の経済政策は失敗だったと回答した。
日本の第3四半期(7-9月)の国内総生産(GDP)の速報値はマイナス1.6%で、市場の予想値の2.1%を大きく下回った。第2四半期(4-6月)のGDP確定値はマイナス7.3%で、速報値のマイナス7.1%より減少幅が拡大した。第2四半期のGDP減少幅が非常に大きかったのは、4月の消費税率引き上げを前に、第1四半期(1-3月)に駆け込み需要が生じたためだ。市場には第3四半期は経済が回復するとの見方が広がっていたが、消費増税の影響が引き続き拡大し、日本経済は2四半期連続のマイナスとなり、統計基準に照らせば衰退といえる状況になった。
日本経済が再び衰退に陥ったことは、安倍政権の経済政策「アベノミクス」に対する危険信号であり、日本銀行(中央銀行)は日本が再びデフレに陥ることを懸念する。1年ほど前、安倍首相と新たに日銀総裁に就任した黒田東彦氏は、力を合わせてアベノミクスの3本の矢を放った。アベノミクスは最初の年には一定の成功を収め、物価は上昇した。だが3本目の矢である構造改革は、進展ぶりも効果もはかばかしくなく、安倍首相は今年になって3本目の矢を補修し、強化して放つことになった。
構造改革が進展しなければ、日本経済を活性化させても、再び衰退に陥るというのがおおかたの一致した意見だ。日本の構造的問題が象徴的に現れているのは債務問題で、現在の公的債務残高の対GDP比は240%前後に達し、世界の主要エコノミーの中で最も高い。日本は税収を増やす必要があり、安倍政権も前与党の民主党も消費税率引き上げの必要性では一致している。問題は、増税はデフレ圧力を高める政策であり、日本経済もグローバル経済も好調とはいえない今、必要なのは活性化と緩和ということだ。気付け薬を飲みながら下剤を飲むような日本のやり方では、内分泌系の調子がおかしくなる可能性がある。バランスを取ろうとするなら、導き手が必要であり、タイミングも必要だ。タイミングについていえば、現在のグローバル経済は過去数十年のような高度成長を再現することは難しく、日本の創造力や製造業は過去20年間にわたり低迷を続けており、日本にとってよい状況ではないことは明らかだ。
日本経済が難局を脱したいなら、導き手がぜひとも必要だが、安倍首相がそうした存在になれるかどうかは大いに疑問だ。アベノミクスの3本目の矢は正確な処方箋を示してはいるが、実行は非常に難しい。日本経済の構造改革にまず必要なことは規制緩和だ。次に必要なことは根本的問題である人口問題だ。この問題が日本経済を20年にわたり弱体化させ先行きを暗いものにした原因だと考えられる。日本の人口問題は主に高齢化と人口減少に現れている。厚生労働省が2014年1月1日に発表したところによると、13年の出生数は103万1000人で前年比6000人減少した。同年の死亡数は127万5000人で同1万9000人増加し、増加率は第二次世界大戦以降で最高を更新した。計算すると、昨年の日本は約24万4000人の自然減で、12年の21万9000人を上回る新記録となった。07年以降、日本の人口の自然減、すなわち死亡数から出生数を引いた数は拡大を続けている。昨年11月には65歳以上の人口が全体に占める割合は初めて25%を超え、日本は世界で最も高齢化が進んだ国の一つになった。
人口問題の解決が日本の経済問題のカギだ。人口の減少が続けば、経済政策や構造改革が帳消しになり、経済全体もますます弱体化していく。よって人口問題の解決こそが日本が苦境を脱する唯一の根本的な道になる。安倍政権が放った3本目の矢は優れた人材の移民をより多く受け入れることを提起するが、日本は優れた労働力に不足してはいない。足りないのは一般の労働力と消費者だ。日本は毎年50万人前後の移民を受け入れなければ人口減少のもたらす巨大な圧力に抗しきれない。だが日本社会は文化的問題への懸念が強く、移民の受け入れには相当の覚悟をしなければならない。この点が変わらなければ、日本経済は有効な脱出口を見いだせない恐れがある。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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