中国有名音楽家、「南京を題材にしたミュージカルを日本で上演したい」―中国メディア

Record China    2014年12月18日(木) 17時39分

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17日、最初の南京大虐殺犠牲者国家追悼日を今月13日に迎えた。前日12日の夜、ミュージカル「永遠に忘れない」が北京の国家大劇場で上演された。

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2014年12月17日、最初の南京大虐殺犠牲者国家追悼日を今月13日に迎えた。前日12日の夜、ミュージカル「永遠に忘れない」が北京の国家大劇場で上演された。同ミュージカルには、中国の著名な作曲家、葉小鋼(イエ・シャオガン)氏による「遥か遠い我が南京」や「平和祭」第三楽章の2つの作品も含まれていた。「作品は歴史を銘記し、平和を大切にする」というテーマを際立たせている」と説明する葉氏は、「困難だとは思うが、将来南京をテーマにした自分の作品を日本で上演し、ミュージカル作品を通して日本人に、中国人の心理的な葛藤や抵抗、苦しみ、希望や憧れなどを感じとって欲しい」という願いを語った。光明網が伝えた。

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チェロ協奏曲「遥か遠い我が南京」は2005年に作曲された。奇しくもその年は、抗日戦争や世界反ファシズム戦争の勝利から60周年を迎えた年だった。観る人を深く感動させる同作品には、葉氏独自の観点による南京や平和への賛歌が込められている。

「6つの王朝の都が置かれた古都、南京がこのような大虐殺の舞台となったことに対し、中国人一人一人に態度を表す責任がある」と語る葉氏。楽曲「遥か遠い我が南京」の中には、中国国民の重苦しい気持ち、怒り、抗争、そして未来への希望が含まれているという。

南京大虐殺記念館の増築工事が着工された2007年、葉氏は再び南京を題材にした作品に挑戦した。この合唱交響曲「平和祭」は北京で2008年に初演された。

「平和を強く望もうとすると、代償を伴うもので、ひっきりなしの妥協は許されない。音楽は音を媒介としてあらゆる中国人の心の声を表現するものだ」と語る葉氏は、「南京を題材にした作品は、南京大虐殺犠牲者国家追悼日のために創作したわけではなく、完全に自分の感情から自然に発生してきたものだ。これは、一人の芸術家の歴史的な事件への責任感の表れでもある」と強調する。この言葉通り、葉氏は、南京大虐殺記念館を見学しただけでなく、南京大虐殺の生存者にも取材を行った。

葉氏によると、「平和祭」は全部で「南京」「石頭城」「平和祭」の3楽章からなるが、今回は戦争への悲嘆や失望と同時に、消えることはない平和への祈りを描いた第3楽章目の「平和祭」を先に上演したという。

「平和祭」の第3楽章には合唱が取り入れられているが、そこには南京大虐殺記念館の碑文から取った歌詞が並んでいる。「白き骨を水のごとく清め、御霊を安らかに鎮まり給う…恨みや憎しみを過去に流し、和解の心で今日を埋める…」。

南京大虐殺犠牲者国家追悼日のイベントが終わった後、葉氏は南京を題材にした作品を外国で上演する予定だ。抗日戦争および反ファシズム戦争勝利70周年にあたる2015年には、「中国ストーリー」音楽会の巡演の一部として、「遥か遠い我が南京」や「平和祭」を通して皆に南京ストーリーを披露する予定だ。

葉氏は次のように語る。「心の中に、ずっと消えることのない一つの願いがある。それは、いつか、日本へ行って、南京を題材にした交響曲を上演したいというものだ。実現するのは困難だと思うが、音楽を通して日本の国民に中国人がかつて経験した苦しみや平和への願いを感じとって欲しいと思っている」。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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