「主軸経済ベルト」が「一帯一路」とつながる日

月刊中国ニュース    2017年4月2日(日) 15時10分

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この構想が実現すれば、中国の第二次改革開放を推し進める新たな「成長の極」となるだろう。

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次に、ハイテク技術を用いた軌道交通と近代的なインフラ施設によって大西北地域を改造し、この主軸交通ラインを世界で最も交通量の多い陸路の大規模物流ルートにし、そのデモンストレーション効果によって「一帯」における域外の交通インフラ整備を促す必要がある。

このように、大西北の道路網の再整備と「大西線南水北調」は、主軸経済ベルトを実現するための鍵なのである。

現在、中国はすでにこの世紀の大プロジェクトをやり遂げるのに必要な条件と能力を備えている。中国には3兆米ドル余り(2016年末現在)の外貨準備があり、民間には大量の余剰資金がある。さらに、原材料の生産力、工事建設能力、研究開発力も高く、政府の人員動員力、資源調達力も強大だ。総合的に考え、全体的に計画し、真に科学的な計画性をもってサポートしていかねばならない。

緊密な連携によって

珠江デルタから新疆ウイグル自治区にかけて計画されているこの主軸経済ベルトは、中国の人口の約40%、国土面積の約42%に関わる開発と開放の新しい枠組みである。

経済連携の強さによって、主軸経済ベルトの影響が及ぶエリアは「緊密圏」、「放射圏」および「戦略関連圏」に分けられる。

「緊密圏」は主に主要都市のある都市群区域で、人口2.3億人、面積55万平方キロメートルをカバーする。「放射圏」は主に主要都市がある省とその周辺の省、および主要都市と連携が緊密な両翼の都市群区域で、人口2.97億人、面積348万平方キロメートルをカバーする。この2つのエリアが約402万平方キロメートルの主軸経済区域を構成し、沿線の地級市以上の都市は140を超え、総人口は約5.3億人で、中国の全人口の約40%を占める。域内総生産は19兆人民元を超え、全国のGDPの約3分の1を占める。この主軸ベルト上の地域は深セン市周辺を除いてすべて中西部地域に位置する。

このエリアの協調的発展を着実に推進すれば、主軸経済ベルトの域内外における中長期的影響力は日々増大し、戦略関連圏が形成される。戦略関連圏には鉄道、道路、航路、水路、パイプラインなどの輸送インフラを通じて主軸経済ベルトの主要都市と結ばれた、協力関係が密接な関連エリアが含まれてもよいし、自由貿易協定(FTA)や通関合意の枠組みなどを有する他国の関連エリアであってもよい。例えば、重慶市から南へ、貴陽市や昆明市を通って東南アジアに至ることもできるし、西安市から東へ、北京市・天津市・河北省および東北部を通って北東アジアにまで至ることもできる。

主軸経済ベルトが形成されれば、東西南北がつながり、交流し合うだろう。主要都市―緊密圏―放射圏―戦略関連圏が緊密に連携することによって東南、中部、西南、西北の四大機能エリアが形成され、長江経済ベルト、珠江デルタ経済圏および大西北飛躍圏が結ばれ、沿海部から内陸部への産業の段階的移行が大きく加速する。さらに西に向かってシルクロード経済ベルトとつながれば、シルクロード経済ベルトと海上シルクロードが直接結ばれ、中国の第二次改革開放と第四次西部開発は新たな局面を迎えることになる。(提供/月刊中国ニュース)

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