<コラム>日本各地に残る徐福伝説、韓国の済州島にもその足跡が

木口 政樹    2017年5月31日(水) 23時0分

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朝鮮半島の南の海にぽつんとミジンコのように浮かぶ島。これが済州島である。写真は済州島。

朝鮮半島の南の海にぽつんとミジンコのように浮かぶ島。これが済州島である。写真は済州島。

今回は済州道(チェジュド)を紹介しよう。行政的にはここは済州特別自治道となる。略して済州道だ。

済州道で面白いのは、「済州道」と「済州島」の二つの表記があること。韓国語の発音はともに「チェジュド」となり同じ。日本語だったら「済州道」は「さいしゅうどう」となり「済州島」は「さいしゅうとう」となるだろうか。地理的なニュアンスの時は「済州島」、行政的なニュアンスの場合は「済州道」となるわけだが、韓国語では常に「チェジュド」と発音していればいいので使い勝手がいい。

日本人が観光で使う時には「済州島」となろう。もし「昨日、済州道(さいしゅうどう)へ行ってきたよ」と言う人がいたら、「あなたは東北の人ですか」となること間違いなしだ。本人は江原道(カンウォンド)や慶尚道(キョンサンド)ではなく済州道(チェジュド)へ行ってきたということを言いたかったのかもしれないが、そこまで知っている日本の韓国オタクはほとんどいらっしゃらないんじゃないだろうか。

朝鮮半島の南の海にぽつんとミジンコのように浮かぶ島、これが済州島である。火山の爆発でできた島であるため島のほとんどは玄武岩だ。この島は「三多島(サムダド)」とも呼ばれているのだが、それはなぜか。まず石(岩)が多いこと。そして風が多いこと。それから女が多いこと。それで「三多」の島と言われるのである。日本語的に発音すると「サンタの島」となってなかなか乙な響きとなる。

石が多いのと風が多いのはそれなりに分かるが、女が多いというのはなぜか。これは男たちが皆船で漁に出て行き、島に残るのが女たちだからである。島に残って家を守り海女(ヘニョ)として近場の海でアワビなどを採って家計を支える。済州島の女は女丈夫として有名だ。生活力が非常に旺盛なのである。私の知り合いに済州島出身の女性が2、3人いるけれど、例外なく皆たくましい。自分の店の経営に、奉仕活動に、地区の婦人会にと、私だったら3日と持たないようなハードなスケジュールを20年、30年と続けている。恐れ入りました、という感じなのである。

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