Record China 2018年3月4日(日) 15時0分
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平昌五輪を機に実現の可能性が高まった米朝対話をめぐり、韓国紙は米国が北の核保有を容認し自らの脅威となるICBM除去で妥協することを警戒。韓国が核の人質になりかねず、「北は非核化の意志示すべき」と強く訴えている。写真は北朝鮮。
2018年3月3日、平昌冬季五輪を機に実現の可能性が高まった米国と北朝鮮の対話をめぐり、韓国紙は米国が北の核保有を容認し自らの脅威となる大陸間弾道弾(ICBM)除去で妥協することを警戒している。韓国が核の人質になりかねず、北朝鮮に対しても「非核化の意志示すべき」と強く訴えている。
文在寅大統領と距離を置く保守系の朝鮮日報は「核容認ありきの米朝対話は絶対に容認できない」との社説を掲載。北朝鮮が「米国との対話を行う十分な用意がある」と表明したことについて、「国際社会による厳しい制裁が北朝鮮をここまで引きずり出したのだ。今こそ本当に北朝鮮の意図とその動向を正確に見極めねばならない。対話が始まったという理由だけで制裁を緩めてしまえば、またも北朝鮮にだまされてしまうだろう」と警鐘を鳴らした。
さらに「今最も懸念されることは米国が北朝鮮の核保有を事実上容認し、自分たちの脅威となるICBMだけを除去する線で妥協することだ」と言及。「北朝鮮はこれを目標に20年にわたり核兵器とICBMを開発してきたとも考えられる。つまり韓国を人質とする核が本当の目標であり、ICBMは米国との交渉用カードにすぎないということだ」として、「そうなれば5200万人の韓国国民にとって最悪の事態だが、(米国の)現政権ではこのような結果を容認するスタッフも多いという」と危機感を募らせている。
その上で「米朝対話に向けた動きは確かにあると言えるが、その前途はあまりにも遠く、また厳しいハードルが待ち構えている。非核化は対話によって実現しなければならない。しかし、いかなる場合も『核のある形だけの平和』だけは断固として拒否すべきだ」と論じている。
東亜日報は文大統領が金英哲・朝鮮労働党統一戦線部長を団長とする高官級代表団と会った際、「非核化」に触れたにもかかわらず、北朝鮮が対話の意向を明らかにした点に注目。「これは史上最大の強力な対北制裁の力だ。弱い対話のともしびを消さないためには、国際制裁という風が持続的に吹かなければならない」と強調している。
文大統領の南北融和路線を支持するハンギョレ新聞は「米国は対話へのハードルを下げ、北朝鮮は非核化への意志示すべき」と主張。「専門家らは朝米対話の実現に向けて北側がもう少し積極性を示す必要があると指摘する。そのためには第一に非核化に対する明確な立場を明らかにする必要がある」と述べ、「朝米が対話の門の前で躊躇(ちゅうちょ)しているような状況が長引けば、『平昌体制』が生み出した動力が消尽する恐れもある」としている。(編集/日向)
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