日本華僑報 2019年12月11日(水) 10時40分
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東京で5年という短期間で企業を急速に成長させ、従業員のために3棟のビルを建てた華人のIT企業の社長がいる。
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会社が解散の危機に直面したことで、彼は日本企業で用いられる管理制度の弊害に気づき、その経験から教訓をくみ取り、完璧で高効率の管理制度を構築することを企業経営の最上位に置いた。また、人材の発掘、潜在力の開発、制度の健全化によって、持続可能な発展を実現させた。その一方で、従業員の利益を充実させて後顧の憂いを解決し、高効率の管理制度システムの実現を保証した。
モノより先ず人。鄭継飛は、人材育成の分野で、日本企業で採用している年功序列制度は改善する余地があると率直に言う。日本企業が従業員の忠誠心を重視することはよく知られている。もちろんどの国、どの企業でも従業員の忠誠心は提唱されているところである。しかし、物事には両面性があるものだ。日本企業が採用している年功序列制度は、経験豊富な従業員を会社に留める作用はあるものの、才能のある人材の成長を遅らせることもある。資質と勤続年数とを比べ、鄭継飛は従業員が会社のために創造する価値、もたらす利益を重視した。
ボトルネックを打破するため、彼は豊富な研修課程と多元的なキャリアプランを設定し、従業員に実行可能な奮闘目標を提供した。自身の要件に基づき、従業員は自由にキャリアを選択できる。技術路線を選んだ場合、会社は従業員が充電し続け、レベルアップし続けることを奨励し、持ち株方式によってハイレベルな生活の実現と人材の価値を高めている。管理のキャリアを選択した場合には、会社はマネジメント課程の養成を提供する。天地が広ければ人はさらに活躍できる。従業員の積極性と想像力を刺激するやり方だ。
それらの施策は大きな成果を生んでいる。資金の累積がゼロから1000万を突破し、人材もゼロから200人を突破し、鄭継飛は会社の将来に大きな自信を持っている。彼は成績の上に安穏とすることはない。続けていた人材派遣の業務から離れ、新しい業務を探した。「イノベーションがなければ死に等しく、イノベーションとは死を選ぶことだ」というジンクスに直面し、彼は勇猛果敢に、積極的に挑戦し、会社を率いて高品質のサービスと人材リソースから、イノベーション技術の掌握、革新的製品の研究開発まで、順調に構造転換を実現させた。
会社の成長のスタート期は人材が不足していたため、鄭継飛は1人で経営、財務、技術の数部門を管理した。会社は軌道に乗り、従業員が50人、100人と増えていった。彼は自身の限界を感じた後に、大胆に改革し、権力を独り占めすることなく、専門の人材にそれぞれの部署を任せた。会社の順調な拡大の影響で、大きな実力を持った後、彼はさらに株式上場によるブランドへの影響力、さらに大きな社会的価値の実現を考えた。次の段階では、段階的に株式を社員に分けていく計画である。「上場後は少なくとも従業員は家を買えるはずだ」と、鄭継飛は爽やかに約束した。
▼時代を把握し、核心を定め、製品を作り出す
祖国の近年の発展に、鄭継飛は深い感慨を覚えている。当時、彼を刺激し、先進技術を学びに日本に留学することを促したのは、もともと持っている民族としての感情であり、現在も同じ気持ちから生まれる民族の誇りが彼をさらに揺り動かすのだ。彼は中国国内のIT技術の飛躍的な発展を見て、時代の潮流に順応し、祖国のイノベーションの発展の中に身を投じている。
鄭継飛は中国の検索エンジン大手のバイドゥに自動運転の技術サポートを提供する科学研究チームの一員として、国内のアリババ系科学技術企業と提携し、トヨタ自動車のAIoT自動運転システムのセキュリティプログラムを共同開発している。この技術が日本のトヨタ、ホンダなどの代表的な先端企業によって実現し、社会にお目見えする日も近い。鄭継飛は製品に対する極めて厳しい日本市場の要求に合格し、自社の開発製品がまず日本市場で取り上げられ、日本市場で繰り返し磨かれることで、品質を改善し、それから中国市場に出したいと願っている。「中国のIT技術+日本の匠の精神=ソフトユージングの製品」だとすると、このような製品は市場で勝ち残っていけるはずだ、と彼は自信を持って語っている。
「実際のところ、当時、私が借金をして日本に学びに来たのは日本の匠の精神だった」。鄭継飛は遼寧省の渤海湾に面したところにある普通の家庭に生まれた。両親は実直で勤勉な農民である。両親の学歴は高くなかったが、全力で息子の留学を応援した。大学卒業後、彼は優秀な成績で瀋陽の大企業に就職した。早々に独立して両親に楽をさせたいというのが、当時の願いだった。
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