月刊中国ニュース 2017年4月30日(日) 14時50分
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先月、ある大手企業の研修現場では慌ただしい動きが見られた。中国の外国人就労許可制度の改正が日本企業に与える影響とは何か。写真は日本のサラリーマン。
新制度を導入する最大の目的は、優秀な外国の人材を最優先に呼び込むことにあったという。と同時に、その他の一般外国人を限定または制限するようにハードルを高く設けようとしていた。国家外国専門家局の高官の言葉を借りれば、「聚天下英才而用之」(世界の優秀な人材を招き入れ、これを活かす)が今回の新制度を打ち出した真の狙いであった。
新制度からは次のような特徴が読み取れる。(1)外国人就労者をA、B、Cの3ランクに分け、それぞれの能力と実績と貢献度に基づいて分類する。具体的には、年収・学歴・職歴・年齢などを点数化し、一定の点数(85点〜120点)に達した高度人材は、政府が中国居住と就労を奨励する対象となる。一般の必要な外国専門人材はBランクに該当し(60点〜84点)、その就労人数は国家の限定対象となる。Cランクに分類する外国人は厳しく制限する対象になるが、日本人はほとんど該当しないので、考えなくて良い。(2)就労許可は、外国専門家局が管理する「外国人中国在留就労許可」に一本化され、一人一人に終身有効な就労番号が付与される。(3)申請書類、所要期間、手続きなどは全国で統一され、オンライン申請が導入される。
■日系企業と派遣者にもたらす影響とその対応策
新制度は今年の3月までに試行され、まだ5カ月しか経っていないので、日系企業に与えるさまざまな影響はこれから明らかになるはずである。しかし、決して日本のマスコミが騒ぐほどの衝撃にはならないと僕は予測している。中国では新しい政策が打ち出されても、試行錯誤しながら軌道修正することは、よくあること。また実行する現場では、状況に応じて柔軟な対応をする面がある。制度の運用は通常、省・市の担当者に依存し、対応にばらつきがあると考えたほうが良い。だから、日本の本社側は現地会社の所在地の実際の情報を収集し、総合的に状況の判断をおこなうべきである。
例えば、「就労判断基準の採点表」には、「省級外国人就労管理部門による奨励ポイント加算」という項目を定めている。これが企業レベルで獲得できれば、派遣者全員が加点の恩恵を受けられるので、企業としては狙いたいところであろう。
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