月刊中国ニュース 2017年4月30日(日) 14時50分
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先月、ある大手企業の研修現場では慌ただしい動きが見られた。中国の外国人就労許可制度の改正が日本企業に与える影響とは何か。写真は日本のサラリーマン。
ただし、中国政府がこれからますます外国人就労者への制限を厳しくする傾向は変わらないと充分予想できる。現時点でも、下記のいずれかの該当者は、まず派遣者のリストから外される覚悟をしたほうがいいだろう。
●60歳以上、Aランクに該当しない対象者。
●学歴が高校卒業で、役職がない若者。
●中国滞在中に、公安局に不良記録を残した者。
●現地会社から支払う年給が低い者。
それから、中国への赴任者自身に対しても、僕は提言したいことがある。「外国人就労判断基準の採点表」では、中国語レベルは10点の加点になる。しかし、僕が企業研修を通じて感じた各会社の赴任者の実態といえば、漢語水平考試(HSK)1級以上の合格者はかなり少ない。僕は1年を通じて深セン市にある団地に住む日々が長い。そこの住民は韓国人と日本人が比較的多い。団地内の喫茶店へ行くと、よく出会う光景が一つある。現地の中国人とビジネス会話をしている韓国人が流暢な中国語を使いこなし、会話も弾んでいるように見える一方、同じ場面でも日本人の場合は、ほぼ会話は日本語しか使わない。その光景を見るだけでも、日・韓の駐在員の語学レベルの差が一目瞭然であろう。
日系会社を転々としてきた人事部のある中国人は、こんなことを教えてくれた。「仲間の間にこんな噂があります。日本人派遣者には二つのタイプがよく見受けられます。一つは、本社の昇進ルートから外れた者。もう一つは、定年が近く、後任者にポストを譲るために派遣されてきた者」。
これが事実ならば、今後、2タイプの日本人は、中国の外国人就労者を選別する基準に引っ掛かりやすいと予想できる。また、駐在員にそんな先入観を持ちながら現地スタッフが自分の上司と関わり始めると、もはや信頼関係を築く土台さえ失ってしまう恐れがある。
結論から言うと、将来、中国へ赴任する日本人は、新たな就労許可規定と現地スタッフとの信頼関係づくりの両方から、あるべき姿が問われる時代に入ってきたと言えよう。(提供/月刊中国ニュース)
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