さて、法律や行政用語として使われる「福祉」ですが、英語の「welfare」を訳す際に用いた日本語のようです。「welfare」について、オックスフォード上級学習者向け現代英語辞典(Oxford Advanced Learner’s Dictionary of Current English)は「welfare」を「Condition of having good health, comfortable living and working conditions(良好な健康や快適な暮らし、労働環境を保持する条件)」と説明しています。
同じ辞書で「happy」は「fortunate; lucky; feeling or expressing pleasure(幸運、運よく、喜びを感じたり表現すること)」であり、「happiness」はその名詞形と記載されています。「happiness」が感情面に主眼を置いた言葉であるのに対して、「welfare」は人の具体的な活動が好ましい状況にあることを示す語と考えてよいでしょう。だからこそ、人々にそのような状況をもたらす公的な事業について「welfare」の語が使われるようになったわけです。
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