如月隼人 2018年11月1日(木) 21時20分
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中国では2019年1月1日に「中華人民共和国電子商務法(電子商取引法)」が施行される。同法は個人・法人・非法人組織にかかわらず、電子商取引業者に対して登記の義務を定めている。
第45条 電子商取引プラットフォーム経営者は、プラットフォーム内経営者が知的財産権を侵害していると知った場合、あるいは知って当然である場合には、削除、遮断、リンクの解除、取引とサービスの終了などの必要な措置を取らねばならない。措置を取らなかった場合は、権利侵害者との連帯責任を負う。
第46条 本法第9条第2項で定めたサービス以外に、電子商取引プラットフォーム経営者はプラットフォーム・サービスの協定と取り引き規則にもとづいて、経営者間の電子商取引のために倉庫による保管、物流、支払いの決済、配送などのサービスをすることができる。電子商取引プラットフォーム経営者は経営者間の電子商取引にサービスを提供する際に、法律・行政法規・国家の関連規則を遵守せねばならず、コールオークションやマーケットメイクなど集中取引の方法で取り引きをしてはならず、標準化された約款による取引を行ってはならない。
第三章 電子商取引の契約の締結と履行
第47条 電子商取引当事者の契約の締結と履行は、本章と「中華人民共和国民法総則」、「中華人民共和国契約法(中華人民共和国合同法)」「中華人民共和国電子署名法(中華人民共和国電子簽名法)」などの法律の定めを適用する。
第48条 電子商取引の当事者が自動情報システムを用いて締結または履行する契約行為は、同システムを使用する当事者にとって法律上の効力を持つ。
電子商取引において、当事者は当然行うべき民事行為の能力を備えると推定する。ただし、それを覆すに足りる逆の証拠がある場合には除外する。
第49条 電子商取引経営者が発表する商品またはサービスの情報がオファー条件を満たし、ユーザーが該当商品またはサービスを選択し発注に成功すれば契約は成立する。当事者に別の約定があれば、その約定に従う。
電子商取引経営者は約款などの方式によって、消費者が約定し代金を支払った後に契約を不成立とすることはできない。約款などが同内容を含む場合には、その内容を無効とする。
第50条 電子商取引経営者はユーザーに対して、契約締結の手順・注意事項・ダウンロードの方法などの事項を明瞭・全面的・明確に伝え、ユーザーの利便性・完璧な閲覧・ダウンロードを保証せねばならない。
電子商取引経営者はユーザーに対し、発注前に入力の間違いを訂正できることを保証せねばならない。
第51条 契約に、宅配便物流を採用して商品を引き渡すと記載されている場合、受取人が署名して荷物を受け取った時刻を、引き渡しの時刻とする。契約にサービス提供の内容がある場合、電子証明または実物の証明に記載されている時刻を、サービス引き渡しの時刻とする。同証明に時刻の記載がなかったり、実際のサービス提供時間と一致していない場合、実際に提供した時刻を引き渡しの時刻とする。
契約に、オンライン方式で引き渡しを行うと記載されている場合には、契約に書かれている当事者が指定する特定のシステムに入り込み、かつ検索識別が可能になった時刻をもって、引き渡し時刻とする。
契約の当事者が引き渡し方法、引き渡し時間について別に約定している場合は、その約定に従う。
第52条 電子商取引の当事者は、宅配便物流の方式で商品を引き渡す約定を結ぶことができる。
宅配便物流のサービス提供者は、電子商取引に対して宅配便物流サービスを提供する際、法律と行政法規を遵守し、さらに承諾したサービスの規範と時刻を守らねばならない。宅配便物流サービスの提供者が商品を引き渡す際には、その場において引き取り人の確認を得ねばならない。他人が代理で商品を引き取る場合には、引き取り人の同意を得ねばならない。
宅配便物流のサービス提供者は、規則に照らして環境保護の包装材を用い、包装材の減量と再利用を実現せねばならない。
宅配便物流のサービス提供者は、宅配便物流のサービスを提供すると同時に、電子商取引経営者の委託により、料金受け取りのサービスを行うことができる。
第53条 電子取り引き当事者は、電子支払い方式で代金決済を行うよう約定することができる。
電子決済サービス提供者は電子商取引に電子決済サービスを提供する際、国家の定めを遵守し、ユーザーに電子決済サービスの機能・使用方法・注意事項・関連するリスク・徴収費用の標準などの事項を告げねばならず、不合理な取引条件を追加してはならない。電子決済サービス提供者は電子決済の指令の完全性・一致性・追跡可能性・改竄不可能性を確保せねばならない。
電子決済サービス提供者はユーザーに対して、取り引き確認サービスと最近3年間の取引記録を無料で提供せねばならない。
第54条 電子決済サービス提供者は、提供する電子決済サービスが、決済の安全管理に関する国家の要求に合致せずにユーザーに損失を与えた場合には、賠償責任を引き受けねばならない。
第55条 ユーザーは支払いの指示をする前に、指示に含まれる金額や受取人などの完全な情報を照合せねばならない。
支払の指示において誤りが発生した場合、電子決済サービス提供者はすみやかに原因を調査し、関連する是正措置をせねばならない。ユーザーに損失をもたらした場合、電子決済サービス提供者は賠償責任を引き受けねばならない。ただし、支払いにおける過ちが自らの原因で形成されたものでないと証明できた場合には除外する。
第56条 電子決済サービス提供者は、電子決済が終了した後、すみやかかつ正確に、ユーザーに対して約定の方式に合致した支払い確認情報を提供せねばならない。
第57条 ユーザーは、取り引きのパスワードや電子署名などの安全ツールを適切に保管せねばならない。ユーザーはツールの遺失や盗用、または権利を授けていない支払を発見した場合には、速やかに電子決済サービス提供者に通知せねばならない。
権利を授けられていない支払いによる損失は、電子決済サービス提供者が負担せねばならない。ただし電子決済サービス提供者が、権利を授けていない支払いはユーザーの過ちにより生じたものと証明できた場合には、責任を負わない。
電子決済サービス提供者は、権利が授けられていない支払いを発見した場合、あるいはユーザーから権利を授けていない支払があったとの通知を受けた場合、ただちに損失の拡大を防止する措置を取らねばならない。ただちに拡大防止のための措置を取らなかったために損失が拡大した場合、電子決済サービス提供者は拡大した部分の損失についての責任を引き受けねばならない。
第四章 電子商取引の争議の解決
第58条 国家は、電子商取引プラットフォーム経営者が、電子商取引の発展と消費者の権益を保護することに役立つ商品やサービスの質を担保するメカニズムを構築することを奨励する。
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