中国のハイエンド無人機、今や西欧を凌駕する

月刊中国ニュース    2017年3月5日(日) 15時50分

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国際市場でハイエンド無人航空機(無人機)の製品は決して多くない。偵察と攻撃能力を併せ持った無人機は、中国の彩虹-3と彩虹-4のみとなっている。写真は彩虹-5無人機。

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2014年に講義の担当者が研究員から専門職員に変わった。講義会場も受講者の宿泊先のホテルから基地内の養成ルームに移された。テキストも技術マニュアルから空軍の規格集をもとに編集した無人機操作教材に変更された。

気動研究院内のシミュレーション飛行センターは各国の受講者が彩虹シリーズの操作方法を学習するための起点であった。同センターにはキャビネットと制御台が組み合わされた設備が4セット配置。講義(訓練)スタイルは、教員1人が3人の学生を率いておこなうというものだった。

教員がまずおこなうのは、訓練シーンと任務の事前設定。地形や天気など七つの異なる環境を設定するほか、離陸任務や静態・動態目標攻撃などの任務を選択する。

受講生は、パイロット席、任務計画席、装弾操作席の三つに分けられたエリアに着席。それぞれのシーンや任務ごとに訓練は異なる。訓練の一般的な流れは、まず任務指揮官が目標(ターゲット)と無人機の位置関係から飛行ルートを策定する。その後飛行データが入力されたシステムに従い、パイロット役が無人機を離陸させ目的地に向かわせる。ターゲットを発見したら装弾操作官がミサイルシステムを作動させる。攻撃が終われば無人機を帰還させるという手順だ。

教員は各受講生の操作状況を確認しながら、採点を実施。テストに合格した受講生には証書が与えられる。「このシミュレーション訓練は、ハード・ソフトとも実際の現場での操作内容とほぼ同一。従って受講生にとっては『本番』と同じ経験ができる」と気動研究院のエンジニア・李浩は言う。

李浩によると、受講生の多くは学歴があまり高くなく、無人機の操縦経験もないが、ほぼ半月ほどで無人機の理論とシミュレーション攻撃訓練をマスターしていくという。その後、訓練生は寧夏回族自治区の中衛市か甘粛省敦煌市に再び送られ、屋外実地訓練や1発の実弾発射訓練を受ける。全部で1カ月半の訓練期間が終了すれば帰国後すぐ実戦に参加することができる。

引渡しチームの仕事が完了後、気動研究院はプロジェクト輸出先に技術者を残し、産業リンケージアフターサービスをおこなう。王宏偉は、彼らは三つのチームを国境隣接するI国、S国、J国に残し、アフターサービスをおこなわせると話した。

だが、中東地域での中国産無人機の強い存在感は米軍の注意を引いた。2015年7月、I国の「彩虹」無人機基地から40km近くの場所で1機の米国無人機プレデター「RQ-1」が墜落した。王宏偉は、2016年にK国を訪問した際、当国の軍事関係者にこの件を言及した。その無人機はK国の基地から出発した無人機であることが確かだと分かった。また、I国に中国無人機の基地があるという噂を聞き、米国関係者がそれを見たがったと、K国の軍事関係者は米軍幹部の発言を伝達した。

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